スタートラインに立つ

インター校でよく耳にする表現の中に、

Be responsible for your own learning.

というものがあります。

自分の学習には、自分でしっかり責任を持つ、ということですね。

英語独特のディスコースがそこに絡んでいる感は否めませんが、それは今は脇に置き、インター校という学びの場においてはとても重要な役割を果たします。

この表現、子どもには少し難しい概念かなと感じてしまうのですが、インター校では意外にも小さい頃から意識させられることです。

このアクティブ・ラーニングの姿勢を紐解いてみると、他にも様々な場面で広く求められるのです。

子どもたちが成長する過程で直面する困難な場でも、それにしっかり向き合えているか、という投げかけにも似ています。

自分自身の学習を客観視することにより、目の前にある問題に自分が真正面から向き合っているかどうか。

難しい立場に立たされた時こそ、スタートラインにすら立っていない自分がそこにいないだろうか?と自ら問いかけてみる。

スタートラインに立ってみると、見えてくる景色があり、ぼんやりとしか見えていなかったゴールも少しずつハッキリしてくる。

でも、それはスタートラインに立ってみないと分からないこと。

直視して、そこに向き合ったことで、問題解決の道はすでに開けてくる。

日々のしがらみの中で、大事なものを見落としがちな私たち大人にとってもメッセージ性が大きいですね。

自身の学習をプロセスとして自覚し、中長期的な目標を状況に合わせ設定し、学びの本質を見据える力は、どんな問題に遭遇しても、自分の立ち位置を常に確認し、それを俯瞰してとらえていく力へと変化していけます。

グローバル社会において、自分の軸をしっかり持ちつつも、広い視野で柔軟に対応していける人材としては、とても大切な意識かもしれませんね。

スタートラインに立ってみたら、もうすでに問題解決の第一歩を踏み出したことになる☆彡

 

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Reflectする力

問題には多角的なアプローチを

一昔前、英語があまりできない子どもが、アメリカで学校の教師に「ヒアリング」のテストを受けるよう言われる時代がありました。

ここでポイントなのは、「リスニング」ではなく、「ヒアリング」テストであること(゚ー゚;

じっくり話を聞くことができないので(=リスニングの問題)テストを受けるのではなく、耳が聞こえていないよう(=ヒアリングの問題)だから検査を受けるよう指示されているのです。

第二言語習得に関する知識が乏しかった頃は、子どもが英語を理解できないのは、言語の問題ではなく、耳に何かしら問題がある、という認識だったのですね。

教師からすると、言葉が分かっていないという理解がなく、身体的な問題があるようだ、という見解でした(><;)

同じように、昔は海外で子どもを産むと、蒙古斑を見たお医者さんが母親の虐待を疑う、という時代もありましたね(_ _。)

蒙古斑というと、赤ちゃんのお尻のあの青いアザですが、欧米の子どもには、あまり見られない特徴なので、蒙古斑の知識を持っていない医療従事者によって、そういう誤解が生まれたのです(  ゚ ▽ ゚; )

それと似たような現象ではないかと感じるのが、最近増えているように思える、インター校で何か問題が浮上した場合、学校やスクールカウンセラーから、先ず発達・知能検査などの心理テストを受けるように促されるケース(・・;)

もちろんそれで問題が究明されたり、改善されたりすることもありますが、その必要がない事例にも遭遇してきました。

同様に、第二言語としての英語学習の問題が原因で、ラーニング・サポートと呼ばれる特別支援学級の対象となってしまった不幸なケースも見てきました。

英語の補習クラスと学習障害は全く別物です。

蒙古斑やヒアリングテストと同様、これも時代の流れが運んできているものなのかもしれませんが。

いずれにしても、教師や親が診断名を急ぐあまり、子どもが不要なテストを受けたり、親が診断名に翻弄されたりしまっては本末転倒です。

実際のところ、心理テストの結果に付随してレポートに提案されるアドバイスは、教育従事者が提案できる範囲内のものも多く含まれることがあるように見受けられます。

中には、もちろん診断が必然という場合も当然ありますが、そうではない場合、安易に一元的に、一つの結果から「解決」を求めてしまうのは短絡的かもしれません。

様々な専門家からの意見を取り入れることにより、実は別のところに原因が潜んでいる、といったヒントを見出せることも良くあります。

大学などのアカデミックな場面や、企業間でも、異業種間交流が盛んになってきている流れがありますが、学校現場でもこうした協力関係が更に進み、それが今後のー THE NEW NORMAL ー 新常識であっていってほしいですね。

教育現場での問題解決には、より幅広い、多方面による連携アプローチが不可欠ですね。

夏休みにオンライン教材で予習・復習

いよいよインター校の長いなが~い夏休みが始まりましたね。

学校でパソコンを使用する子や、家でもよくパソコンを使うお子さんでしたら、長期休暇中に、オンラインの学習教材を上手に活用してみるのもお勧めです。

夏休みを利用して、英語や算数の復習を集中的に行い、夏休み終了時に次学年の予習までもできたら、有意義なサマーになりそうですねo(^▽^)o

普段は、学校の課題や宿題をメインに、必要最低限のところで済ませている場合、この時期、徹底して復習してみると、休み明けの新学期からの学習もスムーズに進めたりしますv(^-^)v

こうしたオンライン教材を利用するにはアカウントが必要ですが、学校で加入している場合は、学校のアカウントを通して生徒たちが利用できるようになっていますので、一度学校に確認してみると良いですね。

インター校で利用されるオンライン学習教材の中で良く見かけるのは、

IXL (www.ixl.com)

Khan Academy (www.khanacademy.org)

Mathletics (www.mathletics.com) 算数・数学のみ

Membean (www.membean.com) ミドルスクール以上の語彙力強化

それぞれ特徴がありますので、学習内容やお子さんにとっての使いやすさ等を考慮してみると良いでしょう。

例えば、IXLの英語ですが、P1(小1)のNoun (名詞)という項目を見てみると、

まず絵が出てきて、これは

Person(人)  Animal(動物)  Place(場所)  Thing(物)

のうち、どれでしょう?

という問題が繰り返し出題されます。

似たような問題を次々と解いていくことによって、子どもは名詞というのは、この4つのうちの1つなのだと、無意識に理解していきます。

これがP3(小3)の名詞の問題になると、英文が出題され、その一文の中の名詞を選びなさい、という問題へと更に変化します。

良く出来ているなぁと感心するのは、P1(小1)の問題では、子どもがまだ英語が読めないことも想定しており、問題も選択肢も音声で聞けるように設定されており、行き届いたサポートが嬉しいですね。

IXLは、学年別、学習項目別になっていますので、必要なところから順次始められ、必要なところを重点的に学習することができます。

一方、算数では、普段の計算問題はこなせているけれど、これを機に、文章問題に集中的に取り組んでみるという方法も良さそうです。

さらに、次学年の学習を先取りしておくなど、使用方法は様々。

例えば、分数の単元では、分子や分母という用語をあらかじめ英語で学習しておくなど、この機会に、算数用語を一足先に予習しておくのも効果的です。

お子さんによって、デジタルな媒体に触れている時間や頻度に個人差がありますが、こうしたオンライン学習教材は、子どもが喜びそうな、メダル獲得仕立てになっている等、今の時代にマッチした、内容も上質のものが多いなぁと改めて感じます。

インター校では、小学校高学年からパソコン一人一台での学習へ移行していくことが多く、デジタル教材にあまり慣れていない子は、このような楽しい学びを通してパソコンに慣れておくのも良いかもしれません。

今の子どもたちは、小さい頃からデジタルな環境で育っていることも多いので、中には操作もかなり早く、私が実際、生徒さんと一緒にIXLの問題を解いていても、私の方がそのスピードについていけなかったりすることも σ(^_^;)

デジタル世代はゲーム感覚で取り組むので、教材をプリントで渡すよりも、こちらの方法の方が理解度も早く、意外にも優秀な自習ツールとして活用できそうです☆

Reflectする力

シンガポールのインター校は、IB(インターナショナル・バカロレア)プログラムを採用している学校が多いですね。

IB自体、1968年に設立された非営利団体なので、その歴史はかなり古いのです。

もともとグローバルな人材の育成を目的としていて、世界中どの国にいても共通のカリキュラムが提供されるという利点があります。

その根底にある教育哲学に目を向けると、とても素晴らしい!と評価する一方、日本の教育アプローチとは、あまりにもかけ離れている内容に、戸惑ってしまう保護者の方を見かけるのも事実です。

世界中のIB校に共通するもので、IB校の特徴でもあると思うものの中に、宿題の出し方があります。

週始めまたは週末前に一週間分の宿題が出て、一週間後に提出するというもの。

この宿題の出し方ですが、実は「タイム・マネージメント」を子どもに意識させ、時間を上手に使い、与えられた課題を効率良くこなすことが狙いなのです。

1週間頑張って宿題に取り組んだのに、明確な採点もなく、先生のコメントもない、という意見も良く聞き、不安になる保護者の方もいらっしゃるようですが、もともとタイム・マネージメントが目的なので、1週間の宿題が期日に提出できていれば良いので、先生もチェック一つでそれを評価していることになるのでしょう。

また、IBプログラムの中の「教師」の位置付けですが、知識を与え、教える人というよりも、学習をスムーズに運ぶいわばfacilitator 「促進者」という捉え方なので、日本の教育現場を基準に考えてしまうと、物足りなさと感じてしまう日本人の方も多いのではないでしょうか。

ところでIBは、Learner Profileと称し、目指す人物像を以下のように掲げています。

Inquirer 探求する子、knowledgeable 知識のある子、thinker 考える子、communicator コミュニケーションができる子、principled 信念をもつ子、open-minded 心を開く子、caring 思いやりのある子、risk-taker 挑戦する子、balanced バランスのとれた子、reflective 内省できる子。

どれもグローバルな世界で活躍するには欠かせない資質になりますが、特にreflectする機会はIBプログラムに限らず、インター校では全般的に重視される感があります。

日本語で言う「反省」とは少々異なり、自分で自分の課題と向き合い、しっかり自己評価する。

ただやってお終い、ではなく、自分が良くできた点、もう少し頑張れた所を客観的に見つめてみるという姿勢は、大人になってからも重要だなぁと感じます。

特にIBでは、テーマごとに自分の学習に対してreflect する時間が多いので、有効に使えると良いですね。

自分をフェアに、そして適切に自己評価できる子は、周りを公平に評価する目も養われますね。