前回、英検についてお伝えしましたが、このコロナ禍、シンガポール国内では、昨年より、英検の実施見送りが続いてますね。
そんな中、中学受験を控えている生徒さんの中には、TOEFLジュニアの受験を検討されている生徒さんもいます。
TOEFL Junior® Standard とは | GC&T公式ウェブサイト(TOEFL Primary、TOEFL Junior) (gc-t.jp)
TOEFLと言えば、英語圏への留学の際には、必ず必要になる英語能力試験ですが、
TOEFLジュニアは、TOEFLと同様、米国のETS(Educational Testing Service)によって開発された中高生向けの英語のテストです。
内容は、リスニング、ランゲージ(文法・語彙)、そしてリーディングの問題から構成されてます。
TOEFLジュニアを受験するメリットとしては、試験内容が、比較的インター校生向けと言えるということでしょう。
デメリットとしては、英検とはかなり内容が異なる試験であるため、子どもによっては向き・不向きがあり、
そして、小学生が受験する場合、不慣れなことが多いので、一通り問題集に取り組み、出題傾向に慣れておく必要があります。
例えば、英検準1級と比較すると、トータルの試験時間はあまり変わりませんが、問題数が英検準1級がリスニングと筆記試験を合わせた場合、70問+英作文なのに対して、
TOEFLジュニアはリスニング・ランゲージ・リーディングがそれぞれ42問あり、合計126問になります。
具体的に、リスニング試験では、アカデミックな授業を聞き、複数の質問に答えるという内容が、英検とは大きく異なります。
1分40秒~3分間という長さの授業やディスカッションを聞いた後に、4つの設問に解答するという形式は、インターに通う小学生にとっても難易度が高いです。
ランゲージのセクションは、こんな感じです。
見た目は、英検とずいぶん違います。
英語の多読の習慣があっても、英文法を体系的に学んでいないと難しく感じる問題もあります。
一方、リーディングの読解問題では、英検と比較した場合、図や表から的確な情報を探し当てる作業が、大きな相違点です。
インターの小学生でも、慣れていないと難しく感じるでしょう。
その他にも、5~6問の長文の読解問題があり、出題内容は、本文の要旨や目的に関する問題や推測問題、同意語や熟語、代名詞に関するものや、間違っている情報を特定するNOT問題など、多岐に渡ります。
リーディング対策としては、多読のみならず、日々の生活に英語のニュース記事などを読む習慣を取り入れ、さらにはその読解問題に普段から取り組んでおくと良いでしょう。
TIME for Kidsで時事英語 | オンライン英語レッスン (learning-stage.com)
英語学習者向けニュースサイト Newsela | オンライン英語レッスン (learning-stage.com)
TOEFLジュニアは、コロナ禍であっても、TOEIC同様、シンガポール国内にいながら定期的に受験できるというのが最大のメリットですので、
そういう意味では、選択肢の一つとして考慮してみるのも悪くありませんが、お子さんによって、向き・不向きがあるため、その辺の見極めは重要です。
Events for July 2021 – TOEIC Singapore
このコロナ禍、予定していた試験が受験できないなど、不測の事態に柔軟に対応していく適応力がますます問われてきます。様々な選択肢を探りつつ、子ども一人ひとりの可能性の芽を大きく育てていけるようサポートしていきたいですね。